15│2022年04月10日 復活前1 十字架への道

週 句 イエスがこのように息を引き取られたのを見て 「本当に、この人は神の子だった」と言った。
聖 書    マルコ15章39節
説 教 「偽りの満足を超えて」 高橋牧師
聖 書    マルコ15章6-20   

「扇動される群衆<私たち>」
 群衆にとって、バラバは心底助けたい人だったようです。聖書は、扇動された群衆の過ちを包み隠さず伝えてくれています。そして、ここに描かれたイエス様は、徹底的に沈黙を貫き、私たちがどう生きるかを見つめておられるのではないでしょうか。
 さて現代日本に生きる私たちは、日々さまざまな情報に晒されています。大きな役割を果たしているのがメディアですが、どんなメディアも(日本の場合、世界の上位3分の1に入らない低い水準の報道自由度の枠組みの中で)ある特定の意図をもって、情報の取捨選択をし、優先順位を決め、編集を施して、報道をするものです。
 1995年、米・国防大学教授のアルビン・トフラーが近未来の戦争における重要な戦闘様式として「認知の操縦」を挙げました。①暴行に対する告発(事実の歪曲や嘘を含む)、②戦争利害関係の誇張、③敵の悪魔化、④両極化、⑤神の御心との公言、⑥大量の宣伝。これらを行えば、人の心理と精神の領域は容易に影響され、行動や行為の目的が誘導されるというのです。
 この4月から防衛省は、近年勢いを増す情報戦に対処し「制脳権」(制空権や制海権などから派生した新語)を守るためにグローバル戦略情報官という役職を設けたそうですが、政府が自国民の制脳権を奪取しないとどうして言い切れるでしょうか。
 少なくとも私たちは戦争のニュースに触れる時、どちらが善で悪かという単純化した構図に警戒しなければなりません。某国より多くの犠牲者を長年出し続けている世界の様々な紛争に対して一切触れないでおきながら、今回某国のことに関しては急に多大な時間を割いて詳細に映像を駆使して報道するような時には、私たちは警戒すべきです。私たちは、傷ついた人々のために、あるいは為政者が御心に適って政治できるように祈るのであって、断罪するために存在しているのではないからです。戦争はいつも正義の味方に引き起こされてきたのです。
 幸いな者。悪しき者の謀に歩まず、罪人の道に立たず、嘲る者の座に着かない人。主の教えを喜びとし、その教えを昼も夜も唱える人。(詩編1編1節)