20│2020年05月10日 復活5 聖霊の実

週    句

新しい歌を主に向かって歌え。主は驚くべき御業を成し遂げられた。
詩篇98:1
説  教  「聖霊の実」

聖霊の実
エゼ36:24~28、ガラ5:13~25、ヨハ15:18~27、詩106:1~5。

「光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった」(ヨハネ1・5)とのヨハネ福音書冒頭を彷彿とさせる構造が描かれます。15~16章はいわゆるイエスの訣別説教の箇所ですが、「世があなたがたを憎むなら」(15・18)とあるように、弟子たちに対する迫害、初代の教会に対する迫害が根底に横たわっています。
イエスに対して憎しみを向ける「世」(コスモス)が神から離反し、背いていく、その対立構造の中で自分が、あるいは他者がどちらに属するかといった議論がなされがちかもしれません。しかし「言は世にあった。世は言によって成ったが、世は言を認めなかった」(ヨハネ1・10)との言葉の通り、世もまた神の被造物であり、私たちはその世の現実のただ中で生きる者なのです。「あちら」とか「こちら」だという区分けではなく、罪深いこの私という現実をここに突きつけられる思いがします。同時に「わたしたちは、霊の導きに従って生きているなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう。うぬぼれて、互いに挑み合ったり、ねたみ合ったりするのはやめましょう」(ガラテヤ5・25~26)との戒めの言葉が聞こえてくるようでもあります。
しかしこの神から離れ、神に背く「世」に対して働きかけられるのが神の業であると知らされます。「弁護者」(パラクレートス)すなわち「真理の霊」が来るとき、キリストについて証しがなされると主イエスは語られました。
讃美歌406番は、神に背を向ける人に恵みを与え、和解をもたらし、闇の中に光をもたらし、頑なな心を変える聖霊の働きを描き出しながら、一人一人がキリストを証しする者として世に派遣される様を歌い上げます。
キリストの恵みと、神の愛がこの世に証しされていくために聖霊による力が与えられていくこと、この私が聖霊の力を受けつつ生かされ、用いられていくという恵みの現実に励まされながら、与えられた証しの生活をなすものとされていきたいと思います。
「礼拝と音楽」より