06│2018年02月04日 降誕節6  いやすキリスト

週    句

今日、あなたたちが神の声を聞くなら、心をかたくなにしてはならない。
ヘブライ人への手紙 3:15
説  教   「床を担いで家に帰れ」  :梅田 環

いやすキリスト
列下4:18~37、ヤコ5:13~16、マコ2:1~12、詩147:1~11

「わたしはあなたに言う。起き上がり、床を担いで家に帰りなさい。」
マルコによる福音書 2:11

 癒され、立ち上がった中風の人にイエスさまは言われました。「床を担いで帰りなさい」。「寝床をかついで」は必要ないのではないかと思われます。新しい人生の道に、今まで自分を縛り付けていた寝床は、もう、捨ててしまってもよいのではないだろうか。しかし、イエスは「寝床を担いで帰るように」と命じる。
 寝床は、中風の人が患っていた病と、それにまつわる苦難の象徴です。病のため、思い通りに体を動かせないことへのもどかしさ、苦しさといった肉体的な痛みを抱えていたことでしょう。また、当時、病は、親や先祖、本人の罪によるものだと、言われていた。「罪人」とのレッテルが貼られ、共同体では、隅に追いやられていたため、精神的な苦痛も相当なものであっただろう。
 寝床にはそれらの痛みの歴史が刻まれている。しかし、それだけではない。人の目を気にせず、非難の中、イエスのもとへと連れていってくれた友の愛も刻まれている。そして、隅に追いやられていた者に目を向け、癒してくれたイエスの愛も刻まれている。彼にとっての寝床は、苦しみと痛み、愛と癒しの象徴なのだ。
 癒された人は、新しい命に生きることになるが、それは、過去を全て捨てることでも、消し去ることでもない。過去を背負いつつ、新しい道を生きるのです。イエスは言われた。「自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」。わたしたちを苦しめる十字架を、イエスは見過ごされない。目を注ぎ、わたしたちを縛り付けるものから解放してくださる。わたしたちは、恵みを讃美し、恵みを証しする道を進む。