50│2019年12月08日 降誕前3 旧約における神の言

週    句

身を起こして頭を上げなさい。あなたがたの解放の時が近いからだ。
ルカによる福音書 21:28
説  教    「羊飼いのいない羊のように」    :梅田 環

旧約における神の言
列上22:6~17、Ⅱペト1:19~2:3、ヨハ5:36~47、詩147:12~20。

彼は答えた。「イスラエル人が皆、羊飼いのいない羊のように山々に散っているのをわたしは見ました。
列王記上 22:17

 「主の目に悪とされる王」(列上21:25)北イスラエル王アハブと対決した預言者ミカヤの事跡。
 ラモト・ギレアドへの攻撃を画策するアハブの周囲には数多くの預言者たちがいましたが、彼らは皆一様に「攻め上ってください」「殲滅せよ」と声を張り上げます。権力におもねり、王の意向に添ったことを「預言」として語る者たち、偽預言者! その言葉をもって、わが意を得たりとする王! ミカヤに対して「王に幸運を告げてください」と進言する王の使いの者たち! 御用学者の意見こそ全てとするような取り巻き政治屋たち! その横行する忖度! まるでどこかの国を見ているような様を、わたしたちは聖書の物語の中に見ます。しかし、聖書はそのような王の後ろ盾を得て保身に走ろうとする預言者と、その語る言葉に身を委ねる者たちを厳しく批判します。「人間の意思に基づいて語られたのではない」預言の言葉は「何一つ、自分勝手に解釈すべきではない」とⅡペトロの言葉が鋭く指摘する通りです。
 「言葉は肉となって、わたしたちの間に宿られた」(ヨハ1:14)との出来事を待ち望むわたしたちは、神の言葉にどのように聞くのでしょうか。神の言葉を受け、いかにかに生き、神に従う歩みをなすのでしょうか。今日は、日本がアジア/太平洋への戦争の道へと突き進んで行ってしまったことを憶える日でもあります。
 「殲滅せよ!」の言葉の対極として、「あなたの国境に平和を置き/あなたを最良の麦に飽かせてくださる」(詩147:14)と詩人が歌い上げる神の業が示されます。平和の君なる御子の降誕を待ち望みます。