28│2019年07月07日 聖霊5 個人に対する教会の働き

人の子は、失われた者を捜して救うために来たのである。
ルカによる福音書 19:10
説  教    「手引きしてくれる人」 :梅田 環

個人に対する教会の働き
エゼ34:1~6、使8:26~38、ルカ15:1~10、詩23:1~6。

宦官は「手引きしてくれる人がいなければ、どうして分かりましょう」と言い、……フィリポに頼んだ。
使徒言行録 8:31

 フィリポが出会ったのは、エチオピアの女王に仕える男性(宦官)。彼は、聖書に親しみ、エルサレムに礼拝に来るほど、聖書の神に引きつけられています。しかし、彼は、その身体的な理由で、エルサレムの核心に近づくことはできないのでした。宦官であり、エチオピア人である彼は、申命記の定めによって、厳しく排除されるべき存在であったからです。こうして、自国においては、多大な権力を持つこの人は、なおそれによって埋められることのない求めを抱え、神殿に参詣し、そこでもまた、魂を周辺におかれたまま、帰途についたのでした。
 フィリポはこの男性に請われて、イザヤ書から始めて、イエスについて証ししました。イザヤ書53章に伝えられる「羊のように屠り場に引かれて行った」人物について「誰についてこう言っているのでしょう」と、問われたからです。フィリポによってイエス・キリストの福音に出会ったこの人は、道端の水辺においてバプテスマを希望し、その希望は叶えられます。
 天使に導かれ、エチオピアの男性に、フィリポは出会い、「手引きしてくれる人がなければどうして分かりましょう」という求めに応えて、聖書を解き明かしました。「異邦人」であること、また、律法の定めに触れる身体的な課題があること、さまざまなことを理由に、聖書の神から遠ざけられていたエチオピアの人は、聖書の伝える良い知らせに出会うことを願っていました。この人を、福音から遠ざけて来たのは、人間が作る宗教の約束事です。
 神は人間の造る隔てを超えて、求める人に福音を届けます。