54│2018年12月30日 降誕1 東方の学者たち

週    句

言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。
ヨハネによる福音書 1:14
東方の学者たち
イザ61:1~11、Ⅰヨハ1:1~2:2、マタ2:1~12、詩21:2~8。

ところが、「ヘロデのところに帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って、自分たちの国へ帰って行った。
マタイによる福音書 2:12

 時代の困難の闇が深まるとき、その現実を変革してくれる存在「メシア」を、人々は待望します。神が立てる「メシア」とはどのような存在であるのでしょうか。東の国からやって来た占星術の学者たちにとっては、それはそもそも「星」が教える存在でありました。当時、世界の常識では、偉大な人物の誕生や死に際しては、天文的な変動が起こる、と考えられていたため、占星術の学者たちも、そのような特異な天文現象の分析により、妥当とした場所を尋ねて、ユダヤにやって来ました。
 ところが、占星術の学者は、ユダヤの地に到着すると、星を見るのを止めてしまいます。そして、星のみを見て、それに従うのではなく、学者たちは「メシア」が生まれるはずの場所を、人間の「王」のいるところだと判断してしまうのです。
 聖書の民に約束されているメシアは、「貧しい人に良い知らせを伝え」、「打ち砕かれた心を包み」、「捕らわれ人には解放を告知」するために、立てられるものです(イザ61:1)。そのようなことを行う者は、現実の人間の為政者、人を支配する者ではあり得ません。地上の為政者には、そのような導きを期待することは、到底、できません。
 占星術の学者たちは、自分たちの過ちを知ります。学者たちは王のいるところを離れ、もう一度、星に従って道をたどり、今度は何の変哲もない家の中にいる「幼子」を見出します。幼子へと導かれた学者たちは「喜びにあふれた」、と物語られます。メシアを見出すことは、時に、常識に邪魔され、見誤ることもあるものです。